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雨上がりの忙しいときに

毎日新聞で「ディズニーの夢づくり」連載がある。毎回、なんとなくバックステージに触れるような内容だ。その中でカストーディアルが取り上げられた。
文章自体は短いもので、深い内容があるわけではない。
「カストーディアルは英語で「維持管理」の意味だ。スマートな制服に身を包み、身の丈に長さを合わせたほうきを手に持つ。両パークで1日当たり最大1100人が3交代で24時間、開園中も閉園後も清掃を続けている」と書かれているが、3交代というのはちょっとニュアンスが違うような気がする。でも、2つのパークだと最大でそんなにいるんだね。昔は……まあいいか。

さて、気になったのは次の記述だ。
『運が良ければ、雨が降った後のパーク内で面白いストリートパフォーマンスに出合えるかもしれない。「カストーディアルキャスト」と呼ばれる清掃スタッフが水たまりの水を使い、乾いた路面にほうきでミッキーなどのキャラクターを巧みに描くのだ。乾けば消えるささやかな絵だが、集まった子どもたちは大喜びする』
……雨が上がった直後は、いつもカストーディアルは大変だ。すばやくベンチを拭いて、ゲストがすぐに使えるようにしなければならない。濡れだ地面のままだと、ゲストが足を滑らせるかもしれないので、乾いた地面に戻すこともしなければならない。
レインマットも片づける必要があるし、一方で雨が上がるとポップコーンなどの販売も増えるので、すぐに地面が汚れてくる。
それに……と、数え上げればきりはないが、とにかく雨上がりは大変なのだ。
そんなときにもし、絵なんぞ書いているキャストがいたら、私だったらオンステージでもかまわず後ろからトイブルームで……と不穏当でしたね。

一通り作業が済んでいるのならともかく、忙しいときにはやめてほしいものである。
実際は絵を書くことが出来るカストーディアルキャストは限られているので、大丈夫だとは思うが、でも今はまた違う感じなのだろうか。
『「清掃が目的なのではない。ゲストの喜ぶ顔を見たいという一念で取り組んでいます」と話す。ショーは舞台だけで行われているのではないという。「パーク全体がステージで、清掃スタッフもまたキャスト(出演者)なのです」。雨上がりのささやかなパフォーマンスも、その一例に過ぎない』
最近、よく使われるフレーズである。もちろん、昔から言われていることでもある。たしかにほとんど正しいが「雨上がりのささやかなパフォーマンスも、その一例」というのはどうだろうか。キャストとしてのカストーディアルの「役」は何をすることになっているのだろうか。何をすることによって、ゲストが喜ぶのだろうか。

「掃除」「清掃」ではないのか。それをパフォーマンスのように行うことが、単なる清掃従事者、掃除人ではない、「カストーディアル」たる所以ではないのだろうか。

清掃とは関係ないパフォーマンスが、ディズニーの夢をつくるというのなら、清掃でパフォーマンスをするカストーディアルなど必要ないのだ。

……それが、今のパークなのか。

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