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花火、夜空に咲いたそのあとに

夜、東京ディズニーリゾートで打ち上げられる花火。
とても綺麗だけれど、花火が空に咲くたびに、破片が落下していることを知っているだろうか。
それは、町で行なわれる花火大会なども同じだ。花火大会の場合は落下しそうなところに人を入れないので問題ない。

ところが、東京ディズニーリゾートの場合、スペースの関係で風向きによってはどうしても東京ディズニーランドの方に破片が落下してしまうのだ。 
落下するのはウェスタンランドかクリッターカントリーかファンタジーランドのあたり。場所は風向きによって違う。
もちろん、基本的には落下しない。
花火は通常、トムソーヤ島後方とスプラッシュマウンテン後方の二箇所に打ち上げ場所があり、風向きによって打ち上げ場所を変え、パーク内や近隣住宅街などに花火の破片が落下しないよう配慮しているのである。パークの外、住宅街に破片が落ちそうなときは中止となる。天気がよくても、地上の風がよわくても花火が中止になることがあるのは、そのためである。

パーク内にどうしても落下するというとき、カストーディアルの出番となる。

上空の気流の状態である程度落下地点は予測できる。予測地点は閉鎖され、ゲストが入れないようにする。その中でカストーディアルが待機する。夜のため、場合によっては、他ランド所属のカストーディアルも予測地点に投入される。

音楽とともに花火が打ちあがり始める。トムソーヤ島後方で打ち上げられるとき、島では火災防止のための散水が行われている姿をみることもできるだろう。
花火とともに、パラパラと乾いた音が聞こえてくる。頭や肩に何かが当たる。花火の破片が降り注ぐのだ。
そうするとカストーディアルの活動の開始だ。
スイーピングの技を駆使して、広範囲に降り注ぐ花火の破片と戦うことになる。
しかし、花火の破片は閉鎖されたエリアにだけ降るとは限らない。ゲストが行きかう場所にも花火の破片は降り注ぐことがある。
しかし、ゲストがいる場所では、花火が打ちあがっている最中、カストーディアルは派手に動くことはしない。花火鑑賞の邪魔になるからだ(気にしないでガタガタとうるさく掃除をするキャストもいるが、だめですよ)

花火が終わると、総力戦の開始だ。カストーディアルだけではなく、店舗やアトラクションのキャストも清掃用具をもって、周囲の花火の破片を片付けに動く。
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それに負けじと、カストーディアルも総出でトイブルームやプッシュブルームを使い、花火の破片を取り去っていく。
閉園まであと一時間と少しだというのに、花火の破片をひとつ残らず消し去ろうとキャストは動くのである。
地面にある花火の破片が消えたあと、今度はカストーディアルが閉園までに植栽に落ちている破片を取り去る。こうして、ナイトカストーディアルにパークの清掃を明け渡すのだ。

花火の後処理は、カストーディアルの存在意義そのものといえるだろう。

……先日、遊びに行ったとき、花火の破片が広範囲に多数降り注いだのだが、
花火が終わったあと、
「まだ、あぶないかもしれませんよ」
と、セキュリティーキャストが注意してくれたのに、
「大丈夫ですよ、慣れてますから」
と、さっさと閉鎖が解除されたばかりのアメリカ河沿いを歩いて、木などに残った花火の破片が降るのを楽しみ、一生懸命掃除しているキャストの横で、
「こんなに激しく降り注ぐのを見たのって、何年ぶりかね」
といいながら観察していた困ったゲストは私です。

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