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カストーディアルの伝説

カストーディアルには、世間で伝説のように流れている逸話がいくつかある。でも、事実とはちょっと、いや、かなり違うことがあるのだ。ここでは、その「伝説」を破壊したいと思い、書いてみました。

●伝説その1

カストーディアル・キャストになりたての雨の朝、スーパーバイザーにくってかかったことがある。
「雨が降っているのに、なんで濡れたベンチやゴミ箱を拭かなきゃならないのですか」。
「雨が上がって、ベンチが壊れていたらどうする。ゲストが、けがをするじゃないか。ただ単に、ベンチを拭くのではなく、同時に安全を確認するのが大切な仕事だ」。

これは、昔、オリエンタルランドの新卒向け会社案内に書いてあった、キャストの逸話の一つである。もしかしたら、ほかにも、こんな話が載っているものはあるかもしれない。
たしかに、雨の日でも、開園前の作業として雨の中、濡れたベンチやゴミ箱を拭くす。今更こんなことを聞くキャストも困りものですが、スーパーバイザーの答えもまた困ったものである。雨の中でも拭くのはなぜか。それは、
汚れているからなのだ!!
雨が降っているからといって、汚れが落ちているとは限らない。簡単に説明すると、前日、パークが閉園すると、クロージング作業として、ベンチやゴミ箱を拭くのですが、夜で暗いし、さっさと帰らないと終電がなくなるということもあって、ちゃんときれいにしていない場合が多い。オープニング作業では、こうしたことも含めて、開園前に「きれい」な状態にして、ゲストを迎え入れる用意をしないといけないわけだ。
そりゃ、結果的に拭いている最中に不具合を見つけることもあるけど、安全確認のために拭くのではない!!

きっと、雨の日にも拭くのは安全点検だなんて文章を書いた人はカストじゃないでしょうね。新人研修はオープニング作業なかったかな?

●伝説その2

ディズニーランドのトイレの便器には、一つ一つ名前がついていて、トイレ掃除担当のカストーディアルは、名前を呼びながら愛おしむように掃除している。

これも、けっこう流布している話ですね。トイレ掃除をしていると、たまにゲストから、
「この便器の名前はなんていうんですか?」
なんて質問を受けたりするから、困ったものです。
カストーディアルとして、
公式に便器に名前はつけてない!!

いや、たしかに開園当初、便器に名前をつけていた人もいたようだ。ナイトカストーディアルの人の中には、今だに名前をつけている人もいるという噂も耳にします。でも、それは、一部の人が勝手に名前をつけているだけで、カスト全体で便器に名前をつけているわけではないのだ。
この話も、カストーディアルがいかにすごいかという伝説を作るために、意図的にマスコミなどに流した話のようですが、事実ではないので、「あの便器はなんて名前」なんて、ゲストの方は聞かないでくださいね。

●伝説その3

カストーディアルは、自分のエリアを15分サイクルでまわり、レストルームは、45分ごとにまわって、掃除をしている。こうして、きれいな状態が持続するようになっているのだ。

ビジネス本なんかによく書いてある話である。TDLオープン当初に流れた話をそのまま引用しているとしか思えませんが、現在は時間で決まってるわけではない。、まあ、いちおう、それを目安にして、あとは状況に応じて臨機応変にということになっている、はず。仕事すればわかりますが、自分のエリアを15分おきなんかでまわっていたら、空いている日でも、あっという間にゴミだらけになってしまうのだ。
レストルームは、でも45分がいいところでしょう。混んでいるときはもっと速いサイクルで回らないと、女子レストなんかもう大変なことになってしまいますね。

●伝説その4 

カストーディアル・キャストはけっしてしゃがんだりしない。地面にジュースとかがこばれていても、紙タオルを地面に落とし、足を使ってふきとり、その紙タオルはチリトリに掃きとってしまうのだ。これは、もししゃがんでいるときに、ゲストがぶつかってしまうかもしれないからなのだ。

これは、違うとは言い切れない。基本的にはそのとおり。しかし「けっして」ではありません。
たとえば迷子を見つけたとき、カストに限らず「アイコンタクト」といって、迷子の子と同じ目線で対することになっているので、膝を地面につけて、「どうしたの」と声をかける。
また、ガムが落ちているとき、冬の場合は固まっているのでダストパンをうまく操作して経ったまま消去できますが、夏のときはやわらかくなっているので、やはりしゃがんで処理をしないといけない。
それから、カメラでゲストの写真を撮るときもしゃがみます。(しゃがまない人もいますが)
なぜか巷では「けっして」となっているので、たまにカストがしゃがんでいると「ああ、いけないんだよぉぉ」なんていうゲストがいたりするから、困ったものです。

けっして、しゃがまないわけではありませんので。

●伝説その5

カストーディアル・キャストはポップコーンをかかえた子供を見つけると、うしろからついていって、こぼすポップコーンを掃きとっていく。

これは、イメージとして多くの人にこう思われているようだ。違うとは言い切れません。やる人もいます。でも、こうしなさいとマニュアルで決まっているわけではない。混んでいるときはやりませんが、空いているときは、あきらかに危なそうな子供がいたら、自分の担当エリアから無事出るまでさりげなく、あとを追うことはする、人もいる。。

●伝説その6

パークの中で東南アジア系の外国人が子供を連れ去ろうとしたのをカストーディアルが見つけて未遂に終わったが、外国人が子供をさらうことがあるらしい。

これは、一時期インターネットや巷を中心に流れた噂……都市伝説だ。話はいろいろとバリエーションがあるようだが、内容は上のようなこと。・・・カストーディアルとは関係ないかもしれないけど、ちょっとムカツク噂だったので取り上げます。
そんなことは絶対にありません。

そんなことがあったら、いくら情報操作がうまい運営会社だって、公にする。だって、事件じゃないですか。子供が消えたとなったら、そりゃ世間は大騒ぎですよ。

この話は元の話が実はある。カストも子供も関係ない、話。でも、これはカストとは関係ない話だし、公にもなってない話なのでここには書きませんが。

●伝説その7 

カストーディアルはみんな個性的な動きで踊るようにチリトリとホウキを使って掃除をしている。これもまたTDRのショーの一部なのだ。

これって、本当は一番最初に取り上げなければならないくらい、オーソドックスに世間で言われているカストーディアルのイメージである。ディズニーランドで掃除やっていました、というと、ああ踊るように掃除するやつね、あれって訓練とかするの、なんてよく言われる。でも、カストーディアルをやったことがある人ならわかりますよね。
そんな訓練はない。

トレーニングでは清掃道具の基本的な使い方は勉強しますが、いわゆる「技」だとか、どうすればかっこよく掃除しているように見えるか、とかは、ほとんど教えてくれない。そうやって踊るように掃除をする人は、先輩から教えてもらったり、自分で考えたりして、やっているわけだ。

それにここのホームページのあちこちでも書いてありますが、最近、「踊るように掃除をする」カストーディアルはほとんど死滅している。道具が変わったこともあるし、まあ、いろいろとあって……ですから、イメージとしては今も残っているようですが、現在カストはふつうの掃除の人になってしまったようにも見える。

本当に「伝説」になってしまった、ということなのか…………。

…… と、昔書いたものを修正して載せてみたが、すでに伝説になってしまったことがほかにもあるかもしれないので、「つづく」ということにしておこう。。

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