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株主通信の中のカストーディアル

オリエンタルランドが株主向けに発行する「株主・投資家の皆さまへ」と題した「株主通信」というものがある。テーマパークを中心とした事業解説、今後の事業展開決算情報などがカラーで紹介されているもので、もちろんTDR情報も満載なのである。といっても、それほど夢いっぱいのものではないが、ちょっとした宣伝も載っている。読み解く能力があれば、「おお、」という話も見えることがあるものだ。

2003年の株主通信の「OLCフォーラム」という株主からの質問に答えるコーナーで、こんな質問が掲載された。

「リサイクル活動の取り組みについて教えてください」というものだ。もちろん、私が出した質問ではない。

今回は、この質問に対する解答について、私なりの解説をしてみる。

「テーマパーク内での取り組みの具体例として、カウンターサービスレストランの一部の店舗において、ごみの発生を抑えるため、紙製食器を陶器やステンレス製の食器に切り替えています」

例として、食器切り替え前と切り替え後の写真が載っている。どこかは書いていなかったが、アドベンチャーランドの「ボイラールームバーベキュー」から「ボイラールーム・バイツ」に改装されたことに合わせたメニュー変更のことを例にしているようだ。
このホームページの別のところにも書いたが、ごみを大量に発生させるのがテーマパークであるとはいえ、少しでも減らそうと言う心はあるわけで、その一つが使い捨て食器を極力減らすことである。もちろん短時間に大量のゲストをさばかないといけない以上、完全に使い捨て食器をなくすことは不可能である。

そこで使い捨てのものも分別回収して、再利用につなげようした。最初に行なったのは、ペットボトルの分別回収である。これについては違うところに書いているし、遊びに行った人なら、これだけ別のごみ箱なので、知っているだろう。このほかに、2003年3月末頃から、紙コップの分別回収を始めたのだ。
ただし、ゲストに分別して捨ててもらうのではない。カストーディアルキャストが手で分別して紙コップだけを別にしているのだ。
これは、キャストに過重な負担を負わせる結果となった(今もやっているのか?)

トラッシュカンを開けて余裕があれば、ほかのごみと紙コップをその場で仕分ける。余裕がなければ、ごみを回収したあと、バックステージで選り分けることになっているのだが、それを分別するのにとにかく時間がかかる。とくに夏場は紙コップのごみが多いので、大変である。

トラッシュカンで仕分けた紙コップは、とりあえず、避けておくのだが、扉を開けるたびにくずれてしまう。それもジュースなどがついたものを置いておくので、トラッシュカン内部はすぐに汚れてしまい、何度も内拭きをしなければならないという。ほかにも作業上の弊害がかなり発生していて、何のために紙コップだけ分別しているのかがわからない。おそらく現場をしらない人たちが決めたに違いない。この方法をそのまま続ければ、夏場に破綻するのは目に見えているが、さて、どうするのだろう。(今もやっているの?)

少なくとも、こまめにトラッシュカンを開けて、ごみを引きずり出している姿はバッドショー以外の何者でもないような気がするが。
……現在は水分も分別する方向になっているようで、水分分別専用のトラッシュカンも設置されはじめているようだが。

「また清掃を担当するカストーディアルキャストが使用するコスチュームやチリトリなどの道具は、再生プラスチックやPET樹脂等の再生品を利用しています」

冊子には、男性のカストーディアルキャストの姿が掲載されている。解説はないが、見たところはトゥーンタウンのキャストではないだろうか。

再生品を利用しているということについては、やはりこのホームページのほかのところで述べているので詳しくはいわない。コスチュームやダストパンはペットボトルの再生品であるが、この分別回収でもカストーディアルキャストは苦労しているようだ。バックステージではペットボトルをすべてつぶしているようだが、そのためにキャップを一つ一つとっているのだ。パークでペットボトルを飲んだら、捨てるときはキャップはとって普通のトラッシュカンに捨てましょう。(今はそうでもないみたいだが、どうなの?)

「東京ディズニーリゾート全体では、商品運搬用の段ボールや飲食店から出る食材廃棄物、ディズニーリゾートラインの乗車券を再利用するなど、さまざまなリサイクル活動を行なっています」

分別は世間の流行りなのだが、果たしてどこまでやる必要があるのか、そんなことをすることによって何がどの程度よくなるのか、実際は分からないことが多い。やっていること自体が大切という意見もあるが、それにしてはカストーディアルの負担は多いような気がする……。
テーマパークはアメリカの大量消費社会の縮図であり、リサイクルには限度があるはずだ。リサイクルが悪いとはいわないが、ゲストの夢を壊したり、サービスを阻害してまで行なう必要はない、と私は思う。

……と、2003年当時に書いた文章をちょっと直して載せてみたが、今はどうなのだろう。

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