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清掃はすべてがカストーディアルではない

一般的に、TDRでの清掃=カストーディアル、と思っている人は多い。(カストの存在を知っている人であれば、の話だが)

このニュースを見たとき、あれ、外注しているの?と疑問に思った人もいるだろう。

『約20年にわたり、右翼団体幹部の兄が代表者だった不動産会社(浦安市)に本社社屋の清掃業務を委託していたことが分かった。不動産会社はこの清掃業務を下請けに出し、多額の利益をあげていた(朝日新聞から)』

パークのオンステージにいる、開園中のカストーディアルは、運営会社所属のキャストたちである。
しかし、清掃はオンステージだけではない。その裏側にあるバックステージの清掃はカストーディアルキャストがやっているのかというと、そうではない(今は)。バックステージを清掃しているのは、運営会社の子会社に所属する人たちである。つまり外注をしているのだ。
また、ナイトカストーディアルも外注である。指揮をとるのは、運営会社の社員だが、それに応じて清掃しているのは、子会社や外の会社の人たちである。

1983年、TDLが開園しようとしたとき、運営会社は清掃や警備などをすべて外注する方針だった。そのほうが経費も安くおさえることができるからである。当時の日本の常識としては清掃や警備にお金をかけるという発想はなかった。それに対して、アメリカ側が反対したといわれる。
「君たちは、自分の家に客を招いて歓待するのに、他人に任せるのか」(みたいなことをいったらしい)
その結果、警備も清掃も自前でやることになったのだ。

以前、バックステージも運営会社のキャストだったが、株式上場にあわせてコスト削減などの理由により子会社をつくり、そこに清掃を任せるようになった。
(昔からバックステージの清掃はおじさんおばさんばかりでしたね。……このことは、私の昔のサイトに載せた「TDLのカストーディアル誕生秘話を書けない理由」という文章の答えにつながるんですが、まあ、それは私の胸にしまっておきましょう……今は載せていないですよ)

……当然、本社の清掃業務もその子会社がやっているものだとばかり思っていた。清掃をする子会社を造ったのは、経費削減と、あわよくば外部からもパークでの清掃のノウハウをもとに、仕事をしていこう、という意図なわけだ。ということは、本社の清掃だけ外部に委託すること自体がおかしいのである。
1983年のTDL開園当時、本社社屋の清掃や、夜間の園内清掃業務などは、東京都内の大手不動産会社系のビルメンテナンス会社に委託していたが、どういうわけか、同年9月1日、本社社屋の清掃業務を切り離して……そこから、おかしくなったようだ。(今の夜間の園内清掃業務「ナイトカストーディアル」はこの会社ではない)

……ということで、今回の事件があきらかになったわけだが、この事件ひとつをとっても、運営会社は実は夢も魔法もないごく普通の日本の企業であることが『改めて』実証されたわけだ。(簡単に言うと正当な取引関係に見せかけた利益供与、の可能性……けっこうどこの企業でもある話なのだ)

埋立地をつくり、舞浜の地に「遊園地をつくる」にあたって、漁業権交渉や政治家との折衝など、いろんなことがあったのは、周知の事実であり、その中で、裏社会ともそれなりのお付き合いがあったのは、当時としては仕方のないことである。それもふくめて、そのお付き合いの中心だった高橋さんのバイタリティがなければ、舞浜にディズニーのテーマパークが完成することはなかった、可能性は非常に高いのだから。

でも、いまだにその関係の残照が残っていたのは意外であった。

本社の清掃については子会社に任せることになりそうだが、オンステージの清掃まで「外部発注」ということにならないよう、願いたいものである。

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