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スイーピング大会

「技」といえば、カストーディアルのもっとも輝く部分である。マニュアルとは関係なく、キャスト一人一人が日々研鑽して磨き、技を修得したり、新たな技を開発している。
今は違う形で行なわれているらしいが、以前は「スイーピング大会」というものが開催されていた。(今はスイーピングだけでなく、キャストとしてのさまざまな技を競うということで、スピールパフォーマンスといっている、らしい)
これはカストーディアルキャストの中の行事で、年に一度……毎年1月か2月、各ランドの代表者が出場し、スイーピングの技を披露、その優劣を競っていたのだ。
休園日があった頃は、その日に行なわれた。休園日がなくなったあとは、開園前の時間帯を使っているようだ。つまり、ゲストも、他の職種のキャストも見ることができない、カストーディアルだけのイベントなのだ。

スイーピング大会といわれていた頃の開催場所はショーベース(今は違うらしい)。いつもはキャラクターなどが総出演するステージの上に、このときはカストーディアルの各ランドの精鋭が立つ。出勤日ではないにもかかわらず、多くのキャストが応援に駆けつける中、大会は行なわれる。

競技は簡単。ステージ上に広がっているポップコーンをいかに速く、華麗に掃きとるかである。
……最初はそれだけだったのだが、「スイーピングだけがカストではない」という考えから、競技は追加された。あまり派手な技をやるなとか、カストは目立つな、と言われ始めた頃ですね。

ベンチと灰皿とトラッシュカンがステージに置かれた。

地面にはポップコーンが広がり、灰皿は吸い殻がいっぱい。
ジュースもこぼれていて、ベンチにも少しかかっている。

さて、あなたならどうしますか?

これはスピードだけではなく、手順や正確さなどが審査される。

私の記憶が定かではないので、正解かどうかはちょっと確約できませんが……。

最初はこぼれもの。手持ちの紙タオルでベンチを拭き、それから地面を拭く。それからトラッシュカンから洗剤を取り出し、それを使ってもう一度拭く。
それから一度紙タオルをダストパンからトラッシュカンに捨てる。
次にスイーピング、ではなく、灰皿掃除。きれいに拭き取ってから、最後にスイーピング。こぼれもの対応はみんなわかるのだが、そのあと、ついついスイーピングしてしまうため、減点になってしまう。

ちなみに解説すると、最初にベンチを拭くのは、ゲストがすぐに使えるようにするため。こまめにダストパンのゴミを捨てるのは、たくさん入ったままだと、ゲストから見えてしまうから。灰皿は見た目が汚いし、いつも、何も入っていないのがスタンダードだから。で、地面のゴミをスイーピングするのが、結果的に一番最後になるわけですね。

こうして、もっとも得点の高かったランドが優勝。カストーディアル部長からトロフィーと賞状がもらえる。それらは、自分たちのオフィスなどに飾られる。
一年間は「俺たちはディズニーランドで一番のカストさ」という誇りとともに働き、それ以外のランドの人間は「来年こそは、我らに優勝のトロフィーを」とさらに技術を磨く。

各ランドの代表は、一応社員が決めるが、だいたいは、みんなが「あいつだな」という人が選ばれる。べつにベテランとは限らない。何しろ、みんなの代表なわけだから、名誉な反面、プレッシャーにもなるので、辞退する人もおおい。
緊張して、当日は実力を発揮できず、涙する人もいるが、それを責めるようなキャストはいない。
ほかのランドのカストの華麗な動きを見て学び、もっと技を向上しようと誓うのだ。

今も違う形で開催されているようだが、どんな感じなのだろう。

アトラクションでもスピールコンテストとか、キャストの中では、日頃の技術を磨き、披露する場がある。
これが、「キャスト」が単なるアルバイト、仕事ではないという一つの表れだろう。
ゲストはそれらの行事を見ることはできないが、パークに遊びに行けば、いつでも見ることができる。結局、彼らが毎日パークで見せているものなのだから。

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