サイトのご案内

「カストーディアルの話」は、「すいーぱーのホームページ」というサイトの一部のコーナーです。
そのため、ここの更新はかなり不定期ですし、最近はサイト自体の更新も「たまに」となっています。

頻繁にこちらを訪れる皆様には、そのあたりをご理解いただき、ブログの更新を気長にお待ちいただくか、サイトの方にまずは足をお運びいただければと存じます。

すいーぱーのホームページ

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どこまで売るのか

最近、何かと前面に出ているカストーディアルだが、今度はデザイン商品になってしまったようだ。
Custo_mickey1
Custo_mickey2

東京ディズニーリゾートの商品デザインを担当されている方が、ミッキーマウスにカストーディアルのコスチューム、トイブルームとダストパンを持たせたデザインを書き上げ、それを元にポストカード、ピン、Tシャツを作ったのだ。

……ピンバッチなんかにくらべたら、とても素敵なデザインである。
現役やOBが買うだけでも、かなり売れるはずだ。最初から販売数予想がつく、よい商品である。

今後はプッシュブルームバージョンとか、2輪カートバージョンが増えたり、いっそのこと、トイブルームとダストパンといった道具そのものを販売するというのもいいかもしれない。

ここまで来たのだから、もう何が売られてもいいでしょう……。

デザインはとても素敵です。こういう商品、ほしかった。きっと買うでしょう。
でも、開園当時から仕事は何も変わっていないのに、今も仕事は同じなのに、いつの間にか高い商品価値のある存在になってしまったんですなぁ。カストーディアルは。
……それとも、今になって気がついたのか、運営会社は。

イメージ戦略は大切ですし、カストーディアルがクローズアップされることは、こんなサイトを地道にやってきた私としては喜ぶべきことなのでしょうが、何か違う気がしてしまうのです。

どこまで、売っていくんでしょうね。

(このデザインも好きですが、非売品外部未公開のホウキをもったミッキーマウスの絵も好きなんですけどね。あと、うちのマスコットも)

※追記 販売初日に買いに行ったんですが、けっこう売れていたのでびっくり。たしかにデザイン画はとてもすてきです。絵だけとか、販売しないかなぁ。

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ダッフィーまでも

最近、いろいろと前面に出てきているカストーディアルですが、とうとうダッフィーにまで。

Duffy1
Duffy2
Duffy3


ダッフィーのコスチュームセットでカストーディアルのコスチュームがあるのだ。カストーディアルのコスチュームを着たぬいぐるみバッジもある。

ぬいぐるみとコスチュームセットあわせて7000円になるが、残念なことが一つ。それは「道具」がないことだ。別売りでネームタグまであるというのに。

コスチュームシリーズはこれからどんどん増えていく予定のようだ。その第一回目がカストーディアルなわけである。

ここまで来たか、という感じですな。
たしかに、クマのようなキャストがいたけれど、クマがキャストになるとはね。

さて、次は何になるのだ、カストーディアル。

※追記 ダッフィー、けっこうかわいい。でも、このコスチュームを買うのは誰だ? あんまり売れていなかったような……。

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カストーディアルの夢は開くのか

東京ディズニーランドが2008年4月15日、とうとう25周年を迎えた。
そのCMがいくつか作られているが、そのうち、キャストが主役のCMがある。
それが、これだ。
なんと、カストーディアルがメインなのだ。

オープン前、プラザをスイーピングするカストーディアル。 空からは魔法の粉が。 植栽部(今はそういわないか)のキャストが花壇に花を咲かせ、マーチャンダイズキャストが棚に商品を出現させる……そしてカストーディアルに戻り、魔法の粉を近くの緑に吹き付けると花が咲く。最後、ミッキーマウスが現れて、カストーディアルが咲かせた花に彩を添える。

このCMに出演しているキャストはみな本物のキャストであるという。
ここまでカストーディアルがCMの前面に出たのは初めてではないだろうか。

一方で、こういうものもある。
何回か伝えたカストーディアルによる教育プログラムだ。この4月から本格的に稼働を開始したようだ。

今回は小学校1~2年生を対象にした無料のプログラムである。

  ■パークで働く様々なキャストについて(10分)
  ■カストーディアルの仕事について(5分)
  ■代表児童によるカストーディアル体験(15分)
  ■チームワーク、リサイクルについて(10分)
  ■今日のおさらい(5分)

25周年を迎え、カストーディアルの新たなイメージが作られていくようだ。
掃除→パークのインフォメーション→教育事業→広告塔……。
だが、運営会社はカストーディアルのことを、本当はどう思っているのだろう。

運営会社のサイトには採用関係の紹介ページがある。「仕事を知ろう」というところで紹介されるのは、営業や広報、企画の仕事、あるいは商品販売やアトラクション、食堂のオペレーションを行うスーパーバイザー職の仕事だ。しかし、カストーディアルだけは、この紹介サイトが開設されて以来、取り上げられたことがない。採用ページができて以来、毎年チェックしているが、見たことがない。

カストーディアルをこれだけ前面に押し出しているのに、自分たちの採用については表にでてこないのはなぜだろうか。とくにスーパーバイザー業務ではもっとも多い人数のはずなのに。

25周年の合言葉は「夢よ開け」だ。
すでに夢であふれているはずなのに、あえて、「夢よ開け」というのはなぜなのだろうか。
すでに夢はないから、もう一度……という自虐的なテーマ、ではないだろう。

カストーディアルの夢って、なんだ?

  オンステージで目立つことか。
  教育戦略の柱になることなのか。
  掃除だけじゃない仕事、になろうとすることなのか。
  トイブルームを飛ばせるようになることなのか。
  魔法を使うことなのか。
  現実から目をそむけ、夢に逃げることなのか。

……カストーディアルの夢は開くのか。

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カストーディアルとしてデビューするあなたへ

この春から、カストーディアルとしてデビューする人も多いはずだ。
そこで、まだデビューしていない人のためのアドバイスをいくつか書いていきます。

●日焼け止め
パーク内は雨の日でも、実は照り返しがつよく紫外線対策は必須です。日焼けを気にする人はどんなに天気が悪くても、きちんとケアを忘れないようにしましょう。

●靴擦れ
カストーディアルと男も女も革靴で歩き回ります。そのため、靴擦れを起こす可能性が高いです。
最近は靴擦れのケア商品もあるので、靴擦れしやすい人は注意してください。

●手のまめ
手……足もそうですが、トイブルームとダストパンをもっているうちに、手まめができてしまいます。とくに手の皮が薄い人は注意してください。バンドエードなどをもっていたほうがいいでしょう。もちろん、ストレッジにもありますけどね。

●小さなバッグ
ロッカーのあるところから、実際に働く場所までは距離があります。必要なものは持っていくわけですが、ポーチなど小さなバッグがあるといいでしょう。あまり大きなものはだめです。また、キャラクターが入ったものもNGなので、注意してください。

●ペン
ペンはわりと使いますので、必ず持っていてください。こちらも基本的にはキャラクター入りはNGです。

……持ち物関係はこんなところでしょう。
続いて初日の話。

●トイレの場所を覚えよう
配属されるエリアがわかったら、トイレやたばこ、電池の販売場所、どの店に何を売っているのか、覚えておきましょう。働いているうちに、いろいろと覚えていくとは思いますが、一番よく聴かれるのが、トイレとたばこや電池の場所です。あとは喫煙場所。早い段階で覚えておいたほうが、あとで楽です。

●パーク内のことを覚えよう
あんまり遊びに行ったことがなく、パーク内のことをよくわからない人はアトラクションやお店の名前を覚えるようにしましょう。
あとは、ベビー用品とか、香水やガラス製品など、特定の店でしか売っていない商品のことを覚えておくのもいいでしょう。
「ラーメン食べたい」とか、食べ物のことも訊かれるので、知っておいたほうがいいですね。
基本的には、先輩からよく訊かれる質問について、レクチャーがあると思うし、そんなことをブレイクの時間などに訊いてみるのもいいでしょうね。

●質問には丁寧に
ゲストからはいろんなことが質問されます。
新人なのですからわからないことばかりです。
場所を聞かれたらマップできちんと確認して、答えられないことがあったら……近くに他のキャストがいたらその人をつかまえて一緒に聞きましょう。
場所とか、主な商品の売っている場所はきっと配布される資料に書いているはずです。
説明しにくい場所だったら、「~のあたりにあります。わかりにくいところなので、そのあたりで、おそれいりますが、もう一度キャストにたずねていただければ……」という答えもありです。

……あとは、ほかのキャストとの関係について。

●あいさつ
キャストとすれちがうとき「おつかれさまです」というのが、礼儀です。カスト以外の違う職種の人でもそうです。といっても、相手が返してくれるとは限らないんですが……最初のうちはいえないかもしれませんが、少なくとも、いわれたときに、おなじように「おつかれさまです」と返すようにしましょう。

●ブレイク
休憩時間、ブレイクエリアに行って休憩します。ほかの職種の人もいますが、基本的にはそれぞれの職種ごとに固まっています。社員や先輩たちといしっょにお茶などを飲みながら過ごすことになるので、そこでいろいろと話を聞くのもいいでしょう。そういう場で親しくなっていきます。

●エリアでの立ち話
オンステージで、同僚や同期の人とお話をすることがあります。コミュニケーションや仕事の打ち合わせもあるので必要なのですが、ゲストから見ると、どうでしょう。
先輩などいろいろと聞いてください、とは書きましたが、一方でオンステージでの会話は、ゲストから見るとあまりよい感じには見えないので、なるべく短くお話をしましょう。
みっちりと訊きたい場合はバックステージか、仕事以外のときに。

……新人だからといって、ゲストからみれば同じキャストです。だから、何かを聞かれたとき、胸を張って、どうどうと対応しましょう。

以上、カストーディアルとなる新人の方への助言です。

エリアデビューし、初めて一つのエリアを任されたとき、だいたいの人は途方に暮れるはずです。新人にはとても広く見える自分ひとりの持ち場。そこをトイブルームとダストパンを持って、一人でうろうろしながら、ゲストに声をかけられたらどうしよう……みんな最初はおなじです。でも、一ヶ月くらい続ければ、もう立派なキャストとなっているでしょう。

ほかにももっと知りたいことがあるとは思いますが、これ以上はバッドショーなので(もう十分か)
きっと、わからないことだらけでしょうが、遠慮せずに先輩などにわからないことは訊いてください。
ここでいろいろと書きましたが、先輩に聞くのが一番です。

ネットや噂話に惑わされないでください。
先輩に聞くのが正しいんです。

最後に、デビューに不安な新人のみなさん、よろしければ、こちらをごらんださい。
笑い話ですので、他意はありませんけど。

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白いシャツ

ある会合で、私がディズニーランドで掃除の仕事をしていたという話題を出したとき、参加者の一人から、
「なんで、あんなに薄着なのに寒くないんですか」
という質問を受けた。なるほど、ふつうの人はそういう疑問を持つのか。

東京ディズニーランドと東京ディズニーシーでは帽子やネクタイに違いはあるが、現在のカストーディアルのコスチュームは、同じタイプである。
よく「青と白」といわれるとおり、白いシャツの状態と、その上に着る青いジャンパーだ。
ズボンやベルトも白で、男女問わず黒い革靴を履いている。
一番の薄着は白いシャツの状態で夏は半袖となる。夏以外では青いジャンパーを着ることもできるし、防寒としてセーターなどもその下に着用できるが、あまり着ている人はいない。

なぜなら、カストーディアルは冬でも暑いのである。

常に歩き回り身体を動かしているカストーディアルは、冬でも汗をかくほどだ。防寒をしているのは、身体がまだ温まらない仕事始めのときか、あまり身体を動かさない仕事のときである。
そのため、冷たい風が常に吹き付ける冬の舞浜の気候の中でも、カストーディアルは薄着でいられるのだ。
ただし雪や雨など、どうしようもないときはほとんどのカストーディアルも防寒形態をとる。そんな気候でも白いシャツでいられるのは、ほんの一握りの人であり、あれは例外だ。
彼らがどんなに寒いときでも白いシャツのままなのは、動き続けている熱さだけではなく、「カストーディアルは白だ」という、そのキャストのポリシー、あるいは情熱からである。
ふつうの人はまねをしてはいけません。

ちなみに昔のカストーディアルのコスチュームには、青いジャンパーの上に、さらにPコートという厚手の黒いコートも存在した。だが、コスチュームが変わった時点でなくなっている。
黒いコートは暖かいのだが、雪の日や大晦日深夜以外では、ほとんど着る機会がなかったものだった。寒がりの人は着ていたが、一方で白いシャツ一枚で掃除をしている人がいるとアンバランスなため、黒いコートは脱ぐようにいわれたものだ。
動いていれば暖かくなるので、そんなコートを着る必要はない。いや、コートは動きをにぶくするので、着ている方がおかしい。ちゃんと掃除をしているのか……そんなこともあって、なくなったのだろう。(それだけじゃないが、あとは自粛)

……ふつう、清掃をする仕事の人は、汚れが目立たない制服を着るのが普通だ。だが、カストーディアルのコスチュームが白いのは、清潔感を強調するためである。
白いコスチュームにすることを思いついたのは、ウォルト・ディズニーだった。
仕事の途中で汚れることがあれば、何度でも着替えることになっている。「白」は、カストーディアルは掃除をする仕事というよりも、清潔さを維持管理する仕事であるという象徴なのだ。

そして、カストーディアルにとって「冬でも白シャツ」とは、スイーピングに熱い人の代名詞でもある。

……舞浜の冬は本当に寒いので、白いシャツのままでいるには、よほど動かないと無理です。

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カストーディアルから何を学ぶのか

これまで、
「カストーディアルは道徳的か」
「カストーディアル・キッズ」で、カストーディアルと教育について書いてきた。
とくに、「カストーディアルは道徳的か」で書こうと思い、学習指導案として後日アップしようと思っていたことが、東京ディズニーリゾートのサイトに掲載された。
「カストーディアル・キッズ」のところでも触れた、出張授業のことである。私が最初に得た情報は非公式なものだったので細かくは書けなかったが、こうやって公になった以上は、触れてもよいだろう。

【キャストになりきってお掃除を体験学習】
この授業が、ネット上にあがっている「カストーディアルを教材とした道徳教育」より優れている点は、本物が登場すること、本物の素材を使うこと、実際の掃除体験を行うことだ。(それは敵うはずないか)
それ以外で優れている点について述べる。

1.導入の時点で、児童の身近な問題と対比させていること
最初からカストーディアルが掃除をする人であることを伝える(コスチュームを見れば、遊びに行ったことがある子供はわかるか)そのうえで、自分たちがいないとどうなるかを問う。当然汚くなるといった答えが返ってくる。「みんなもきたない教室じゃいやだよね」といえば、そうだと答える。ここで、カストーディアルが身近な存在、大切な存在であることを簡単に教えることができる。それから、カストーディアルの仕事について、具体的に説明していくのだ。

2.体験させること
スイーピング(掃き掃除)の実演をしたあと、児童たちにも体験させている。座学ではなく、実際に体験させることは、道徳教育ではとても重要なことではないか。
たんに体験させるだけではなく、みんなで協力することで、早く終わらせることができるし、どんなに汚れていてもきれいにすることができる、ということも実感させている。
道徳の授業で、ネットであふれているような授業をして、そのあと帰りの掃除で教室やトイレを掃除したとき、ほとんどの児童は「ディズニーランドじゃないものな」と思うのではないか。
本物を呼ぶことができなくても、実際の毎日の掃除とうまく話をシンクロさせることができれば、きっと効果はあがるだろう。
……もちろん、今回のプログラムは公共心をあげることでも、勤労について学ぶものでもなく、どちらかというと環境教育のようだが。

……あとは、分別とかまあ、どうかなという結論でもあるが、出張して行うオフィシャルな活動としては、よくまとまっているのではないか。カストーディアルも児童たちの掃除もおんなじなんだよ、ということはわかりやすく伝えていると思う。

運営会社による授業のわりには、本当によくできている。とくに優れているのは、カストーディアルを特殊なものとして紹介するのではなく、みんなと同じことをする仕事なのだ、というとらえ方をしていることだ。
外部の人がディズニー……キャスト……カストーディアルについて教育や講演に使うとき、だいたいが特殊なもの、独自のものとして捉え、扱うことが多い。その話を聞く、あるいは授業を受ける方も、「ディズニーだからね」という受け方になりやすい。

たとえば、ディズニー・インスティチュート著:「ディズニーが教えるお客様を感動させる最高の方法」でも最初に書いてあるが、「どんな業種にもマジックが必要」として、どの組織も抱えている問題は、ディズニーも同じように直面している問題なのだと書いてある。(もちろん文章の趣旨は違う意味なのだが)
キャストとして働いたこことがある人ならわかるだろう。やり方は違うかもしれないが、取り組む目的は遊園地、レジャー施設……いや普通の会社と同じなのだ。
カストーディアルは、掃除をする仕事だ。それはどこの企業でも、いや自宅だって、行なわれている仕事なのだ
「ディズニーランドって、すごいよね。たとえば掃除。赤ちゃんがハイハイしても汚れないくらい綺麗にするんだってさ」
というのと、
「掃除しないと汚れちゃうよね。ディズニーランドがいつも綺麗なのは、カストーディアルが掃除しているからなんだよ。だから、掃除は大切なんだよ。ただ、ちょっとみんなと掃除の仕方が違うんだ。それはね……」
というのと、どちらに説得力があるだろうか。子どもにとっては、どちらに学ぶべきことがあるだろうか。
大人にとって、「ちょっと違うやり方」の方がきっと興味深いだろう。
今、ネットにあふれているカストーディアルを題材とした道徳教育の学習指導案は、大人の視点なのだ。

……今回、「学校とのコミュニケーション」で展開された特別教育プログラムや「ディズニーアカデミー」などの有料プログラムでの取り上げ方は、カストーディアルを教育の教材として使う場合の良例なのではないだろうか。
運営会社もカストーディアルが「教育の素材」として優れていることに気づいているようで、「ミニ知識」などてカストーディアルの仕事をあちこちで引用している。

東京ディズニーランド開園時、ふつうの遊園地とは違う代表例として、カストーディアルが一時期、広告塔のようにマスコミに登場したことがある。
ここ十年以上、すっかり影が薄くなりつつあったカストーディアルか、「教育」という部分でクローズアップされているというのは、なんともおもしろい現象だ。
一方で、スイーピング認定会を内部で行なうなど、カストーディアル自体もまた変わりつつある。

25周年を迎える東京ディズニーランドで、ゲストは、カストーディアルを見てこれから何を学び、感じるのだろうか。

※あれ、「TDRの影を踏んで」で扱う話だったかな。

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カストーディアルは教育的存在らしい

今さらながら、夏に行なわれたプログラム「カストーディアルキッズ」と、ひそかに展開されているらしい、特別プログラムについて紹介する。

「カストーディアルキッズ」は、子ども向けの体験プログラムの中の一つとして昨年?から実施されているものである。対象は小学生で1時間ほどのプログラムだ。パークは東京ディズニーシーで場所はディズニーシープラザのあたり。参加料金は1500円となっている。(2007年夏現在)
Custokids2
受付後、申し込んだ時間になったら集合し、別場所に移動してカストーディアルのコスチュームに着替える。それからディズニーシー・プラザの特設ステージへ移動して、カストーディアルキャストから基本姿勢とスイーピングの講習を受ける。合間に一人一人記念写真の撮影をしていた。
それからキャストが模範スイーピングを披露。

何かをするときは「カストーディアル・キッズ」とみんなで唱和することがお約束らしい。
これからは箇条書きに。

・地面に等間隔に置いたペットボトルの蓋を「ごみ」に見立て、ダストパンを引きずることもなく、ていねいにスイーピングしていく。ときどき足と足の間からごみを飛ばし入れるような業も見せたが、子どもたちにそのすごさは伝わらない。

・ステージ上で、キャストが「ごみ」を撒いて、子どもたちがスイーピング。掃きとったごみは、ペールの中に。

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・それからキッズたちはステージの下に降りて、また「ごみ」が撒かれてスイーピング。今度は現役カスト2人対子どもたちでスイーピング。もちろん数が多い方が早いのでキッズたちの勝利。カストはダストパンをひきずらず。(私が現役で前の道具であともう一人同じレベルの人がいて、何をやってもいいのなら、子どもたちに勝てる)

・集合して「よくやったねぇ」といいながら、カストーディアルキッズと叫ぼうとしたとき、キャストが持っていたペールをひっくり返して地面にごみが……。で、またみんなでスイーピング。

・トイブルームとダストパンは置いて、給水タイム。キッズたちは用意されたミネラルウォーターを口にする。

・それから今度はなぜか、キッズたちみんなで打ち水。
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・最後にキャストの後ろの黒いファンバッグからメダルを取り出してキッズたちに授与。

……その後、ディズニーシープラザを一周したあと、屋内に引っ込んで着替え、ふたたびオンステージに戻って、最後はシールなどをもらって、修了となる。
元カストーディアルとしては物足りないプログラムだ。キャストがもう少し派手な技を見せたほうがいいとか、拭き掃除などもまぜた方がいいのではないか、とか。
だが、子どもを対象に一時間のプログラムなら、こんな感じなのだろうか。
打ち水は環境教育の一つなのだろうが、意味がわからなかった。残水処理でもさせるのかと思ったが、違ったし。
あとは、なんで掃除をするのか、という説明というか教育がもう少しあったほうがよかったのではないか。

そう思っていたら、パークの外でも、カストーディアルの出張授業のようなものをやっていることがわかった。
ある小学校で、カストーディアルキャストが講師となって、出張授業をしたのだ。

体育館を使い、ポスターなどディズニーランドに関する展示に囲まれた中、キャストたちがコスチューム姿で登場。

「ディズニーリゾートで、テーブルが濡れていたり、ゴミだらけだったらどんな気持ちになりますか?。みんながイヤな気持ちにならないように、ディズニーリゾートの中をきれいにしているのが私たちです」

といった感じで授業はスタート。
トイブルームやダストパン、2輪カートなどの用具やトラッシュカンなどを解説したあと、並べてあった子供用のトイブルームとダストパンで子どもたちがスイーピング体験。

最後はコスチュームやダストパンなどがペットボトルの再生品であることを説明して授業は終わる。

……こういった出張授業があることは、東京ディズニーリゾートの学校向けプログラムには公開されていない。将来的に公開して実施するのかもしれないが、興味深いプログラムである。
道徳の教材になったり、私がこういうサイトを作って多くの人が見に来るのも、カストーディアルがそれだけ奥深く、学ぶべきことが多いからだろう。
運営会社もそれがわかるからこそ、そして、一般の人にわかりやすいからこそ、カストーディアルを使った教育プログラムを実施しているに違いない。

でも、私としては踊ったり、絵を描いたり、講師になるよりも、「掃除の人」としての姿で魅せてほしいのだが。

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カストーディアルのエンターテイメント性―その2―

まずは、この動画を見てほしい。

見ましたか?

「みんなの……みんなのカストーディアルが変わっていく。これが、カストーディアル部第2カストーディアルグループが求めた答えなの?」
初めて見たとき、思わずそうつぶやいていた。(人はこんなに長いせりふをふつうはつぶやかないが)

リンク切れになる可能性もあるので、解説しますが、これは東京ディズニーシーのカストーディアルである。
そのカストーディアルが、ガラススクイジーを手に、窓があるかのように、ゲストの前でガラス掃除のパントマイムをしているのだ。2輪カートになぜかトイブルームとダストパンを装着させ、腰には洗剤の入ったボトルもつけている。立派なカストーディアルだ。

……このキャストは本物のカストーディアルキャスト、ではない。

昔、東京ディズニーランドで、カストーディアルのかっこうをした外国人エンターテイナーが、アルミバケツなどを楽器代わりにしてパフォーマンスを魅せた、その延長戦にアルともいえる。
ただ違うのは、かっこうも道具も本物のカストーディアルとまったく同じなのだ。でも、よく見ると、髪の毛がキャストらしくないちょっと長めだし、日本人でもない。

さて、前にもここで書いたことだが、カストーディアルキャストは、どこへ向かおうとしているのだろう

厳密にいうと、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーのカストーディアルは違う部署であり、微妙に方針などが違う。どちらかというと、東京ディズニーシーのほうが、昔の踊るような掃除をするカストーディアルのパフォーマンス性を重視しているといわれていた。
スイーピングマジッククラスの実施や機動チームの運用など、カストーディアルらしいパフォーマンスを志向しているのだと思っていた。

カストーディアルキッズはご愛嬌だとしても、その方向性は継続しているのだと思っていた。

ところが、この最近、「変なパフォーマンスをするカストーディアルがシーにいる」という情報が多数入ってくるようになった。
それがあの動画である。

カストーディアルはどこへ向かおうとしているのだろう。

ああいうカストーディアルを出さないといけないのですか?
あのパフォーマンスを見た本物のカストーディアルキャストはどう思いましたか?
掃除をかっこよくみせるだけではいけないのですか?
掃除とは関係ないパフォーマンスは、カストーディアルに必要なのですか?

今回のパントマイムのパフォーマンスはカストーディアルに対する挑戦ではないだろうか。
もし、カストーディアルの「歩くインフォメーション」だけでなく、「掃除のパフォーマー」としても認められていたのなら、こういったエンターテイナーは現れなかっただろう。
見た目が完全なカストーディアルの姿の人間にパフォーマンスをさせるなら、本物のカストーディアルにもパフォーマンスを解禁すべきなのではないか。カストーディアルに大技を禁じていたのは「君たちは掃除をする役目であってエンターテイメントではないのだ」という会社の方針だったはずだ。

「掃除のパフォーマー」を認めるなら、ふつうのカストーディアルがオンステージでトイブルームを空中に飛ばし、ダストパンを振り回し、飛び跳ねながらスイーピングしてもいいではないか。二人のカストがならんでごみを飛ばしあいながら歩いてもいいではないか。モップで絵を描いたり、落ち葉でアートするなんてことはしなくても、掃除という本業でカストーディアルはパフォーマンスができる存在なのだ。

そっちのほうが、ずっと楽しいテーマパークの演出ができるのではないですか?
見せ掛けのカストーディアルのパフォーマンスなんて、ディズニーのテーマパークにはいらないはずですよ。

※語弊があったかもしれませんが、「君たちは掃除をする役目であってエンターテイメントではないのだ」というのは、ある時期、技をしようとするカストに対して注意するときにいわれた言葉です。公式的な会社の見解はきっと「安全が第一であり、ゲストに危害が及ぶかもしれない動きはよろしくない」ということでしょう。

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カストーディアルは道徳的か

「カストーディアル」という言葉を検索エンジンで検索すると、多くのサイトやブログが現れる。その上位に現れるサイトの多くは教育系のもの……道徳の授業に関するものが多い。
すいーぱーのサイトですら、ヤフーあたりでは上位ではないのだ。

カストーディアルと道徳教育……キャスト経験者にとっては結びつくはずもないキーワードが、一般的には当然のこと、なのだろうか。

教育関係のサイトの多くは元が同じようで、ほとんどのサイトでこんな感じのことが書いてある。
『カストーディアルの活動から、「掃除」の大切さ、奥深さを知る授業。掃除をさぼりがちな子どもの対策ともなる』または、『カストーディアルを通して、裏方の仕事の大切さ、仕事に喜びを見いだすことのすばらしさを伝える』ということを主な目的としているようだ。教員によって微妙に取り上げ方は違うが、道徳とキャリア教育の観点から、カストーディアルを扱っているようだ。

キャスト……カストーディアルキャストを経験した人なら、上記のようなサイトを見て、疑問に感じるか、または不本意に思うのではないか。とくに、実際に使われている設問を見ると、その疑問はさらに深くなる。

授業の導入でディズニーランドの話をし、その中でもっとも重要な仕事としてカストーディアルの話を持ち出すという流れになっている。それはいいとして、持ち出したあとのことである。

『Q.なぜ、掃除に一番力を入れるのか』
『A.ゴミがあったら、夢や感動がこわれる』

で、カストーディアルの勤務体制や仕事の説明をする。(この手の話って間違っている部分が多いが、今回は間違いを指摘する話ではないのでスルー)
『Q.ナイトカストーディアルの具体的な掃除の目標は何か』
『A.赤ちゃんがハイハイしても大丈夫なくらいきれいにする』

で、有名な便器に名前をつけてお話するカストの話をして、おしまい、ということになる。

……これで掃除が好きになったり、トイレ掃除をちゃんとするようになった児童もいるらしい。相手は小学生であれば、話を単純化して説明する必要があることもわかる。最近は中学生でも単純化しないと理解できない人が多いから仕方ない。

しかし、これではカストーディアルが掃除をしている理由が、「夢や感動のため」という、社会にはあまり存在しない特殊な一言で片付けられてしまう。あとは、枝葉の部分だけがクローズアップされ、「大変だけど、すごいね」で終わってしまう。目的として最初に掲げたこととつながっていない、といってもいいだろう。

カストーディアルが掃除をするのは仕事だからだ。それは駅やデパートの掃除をする人だって同じだ。
掃除だけではなく、どんな仕事でも、その仕事に誇りをもっていたり、仕方なく従事していたり、楽しい毎日を送っていたり……それぞれいろんな理由や想いがあって、その仕事に就いているのである。
そのモチベーションの持ち方もそれぞれだ。
それを「夢や感動のため」という特別な理由で、カストーディアルを取り上げても、子どもに何を教えるというのだろう。じゃあ、街の中で同じように掃除している人はなんなのか。教室でいつもまじめに掃除をしている子どもはなんなのか。

元カストーディアル課長で現在コンサルタントをされている方が発信しているメールマガジンに、カストーディアル創生期のお話が連載されている。その中で、夜のゴールデンカルーセル(現キャッスルカルーセル)の90頭の馬や馬車などを1人で黙々と曇り一つなく毎日磨き続ける仕事に嫌気が差すナイトカストーディアルの話があった。
そんな彼に対して、チケットを渡してこのアトラクションに触れるゲストの姿を見てほしいと社員がいう。
昼間のゴールデンカルーセルの様子を見たナイトカストーディアルは、もうちょっと頑張るといった……そんな話だ。

これも、夢と感動を与えるため、と捉えますか?

なぜ、その仕事をしつづけているのか。カストーディアルだけではなく、ほかの一般の仕事も同じだ。
経済的観点からいえば、仕事とそれに対するの報酬……あとは、満足といったらいいだろうか。それが一致しているから働いているのだ。
それはディズニーの場合、お金だけではなく(けっして高い時給ではないし)、心の満足が高いということはある。
上記の例は、自分のやっていることがゲストの満足につながっているのだという、自分自身への満足につながった話だ。キャストとして働いていれば、そういう満足を感じる機会が多い。キャストはいわゆる従業員満足度が高い仕事でもあるのだ。
しかし、それは「夢や感動」を与えようとし、あるいは与えることへの満足ではない。もし、そう思って働いている人がいたとしても、それは、あの夢と魔法の王国だけに成り立つものだ。

なぜ、カストーディアルをしているのか。
それは、「人のために何かをした」という実感なのではないだろうか。

結局、カストーディアル=「道徳」という話に違和感を感じるのは、それが「夢や感動」という特殊な意味につながってしまうからだ。
もし、学生が教育実習で『ああいう学習指導案』を出してきたら、私が教員ならば却下するだろう。なぜなら、キャストがなんのために働いているか、という話があっても(夢と魔法の王国を作る)、なぜキャストとして働いているか、という話がないからである。それでは、勤労や奉仕の精神、キャリア教育にはならない。
はっきりいって、「夢や感動」をプレゼントするというのは、運営会社の論理なのだ。それは道徳ではなく、建前である。たとえディズニーランドの実態が本当に夢と感動に溢れていたとしても、キャストは奉仕をしているわけではなく、働いているのだ。それを無視して「夢や感動」につなげてしまうのは、道徳ではない。どちらかというと、経営論である。いや、それこそファンタジーといってもいい。

カストーディアルを道徳の授業で扱うなら、
私なら、こうするがね……って、学習指導案をあっぷしようとしたが、それはいつかきっと公開予定。

「夢と感動」という特殊なものではなく、「人のために何かをした」満足を大切にする勤労の話なら、何もカストーディアルでなくてもいい。しかし、子ども達にとって身近な楽しい場所に、人のために何かをしたいという「普通の想い」で働いている人がいる、そんな話にするなら、立派な道徳の素材だろう。
そのときになって、はじめて、カストーディアルは道徳の教材となるのである。

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